Nessieさんのマダガスカル旅行記:モロンダバ

  • マダガスカル
    最後の楽園
    そこはとってもふしぎな島

    今回はよくばりなアラサー女子2人旅

    首都のアンタナナリボ→バオバブ並木のモロンダバ→インド洋のビーチリゾート、 ノシベ→インドリの住むペリネ特別保護区の行程を8日間というハードスケジュールで回りました。
    どこへいっても、違った世界を見せてくれるマダガスカル。
    それは、地域によって、気候や人々の暮らしが違うので、同じ国の中なのに まるで4カ国くらいを旅しているようでした。

    私がマダガスカルを知ったのは中学の時。
    TVでバオバブの木を見て、なんて面白い形をしているんだろうと思いました。
    また、「根を天に向かって生やしている木」というのが、なんだかまるで魔法の木のように感じられました。 いつか絶対マダガスカルに行って、バオバブの木に会おうと思いました。
    それから早10年以上たち、ようやくその夢がかないました。

    日本からマダガスカルまでは、バンコク乗り継ぎで約17~18時間です。
    空港に着いた時は、ついに来た!と期待と不安でいっぱいでした。
    深夜22時、おそるおそる出国ゲートに向かうと、現地ガイドさんのマミさんが待っていてくれました。 マミさんは日本語ペラペラで、顔も日本人に似ているので、なんだか安心しました。
    そして、1日目は空港近くのホテルに泊り、翌朝はいよいよ、バオバブです。
    早朝アンタナナリボからバオバブのいるモロンダバへ国内線で移動しました。
    モロンダバに近づくにつれ、飛行機の窓ごしから、ポツリ、ポツリとバオバブが生えているのが見えました。 バオバブは空からみても分かるのです。
    モロンダバに着くと、そこはアンタナナリボとは気候が違う、乾燥地帯でした。 長袖、カーディガンを来ていましたが、着いたとたんに暑くて半袖に着替えました。 もちろん、念のため、蚊よけ対策も。
    そして、今度はモロンダバ在住の陽気なガイドさんのリーズさん登場です。
    早速4WDに乗り、アラサー女子2人のバオバブサファリの大冒険がスタート!
    空港からバオバブ並木のあるサファリの入口までは約15分くらいですが、 その間、窓越しに見る景色は「アフリカに来た!」ということを実感させてくれました。
    人々はゼブ(こぶのある牛)にまたがり、荷物を運び、女性は頭に大きな荷物をのせて歩いています。 彼らの日常の姿は、私たちにとっては驚きの連続でした。
    そして、バオバブは特別な木ではなく、普通の木がそこらに生えているように姿を現しました。 まだバオバブサファリの入口手前にいるのに、こんなに感動していて大丈夫かな?と思いました。
    わりと大きな村が見えてきました。ここがバオバブ並木街道の入口です。 そこには小さなお店や屋台があり、現地の人々はバナナに小麦粉をつけて天ぷらのようにあげて食べていました。 村人に人気のあるおやつです。

    村を少し見学した後、いよいよバオバブサファリに入りました。
    車を少し走らせたところで、早速、緑色の水草とバオバブの、写真でよくみる景色が現れました。 興奮して写真を撮った後、なぜかガイドさんと一緒に水草の中にいるカエルつかみに夢中になりました。

    ここでは主に次の3種類のバオバブが見られます。
    背が高くまっすぐにのびているバオバブは「グランディディエリ」 エンタシスのように、幹にふくらみがあるものが「フニ」 バオバブの枝が傘のようになっているものが「ザッ」といいます。
    バオバブが現れるたびにガイドさんは丁寧に種類を教えてくれました。
    バオバブ並木に向かう途中には、村がいくつかありました。
    人々は、ゼブやヤギを飼い、米を育て、近くの水たまりや川で水をくむという原始的な生活を送っています。 家はもちろんバオバブの木でできているバオバブハウスです。
    学校もありましたが、教育は2年間だけで、マダガスカル語とフランス語、そしてお金(アリアリ)の数え方を学びます。 人々は生活していくのに、教育はそれだけで十分だそうです。

    日本では考えられないような光景を前に、いよいよバオバブ並木にたどり着きました。
    高く、たくましくそびえ立つバオバブが道を挟んで並んでおり、 まるでRPGゲームにでもてくるような世界です。
    こんな所が本当に、リアルに地球にあるのだと感動しました。写真で見るよりずっとふしぎな世界です! 近くに住む村の子どもたちがいたので、サラーマとあいさつをしました。
    そして、私たちを乗せた4WDは、さらに奥地に進み、デコボコ道を砂煙をまいて走りました。
    まさにインディジョーンズの冒険のようです。

    樹齢何千年の一番大きなバオバブ、 幹が曲がりくねって重なっている、愛し合うバオバブ、 ハリケーンにやられて木が折れているバオバブなど、 いろいろなバオバブを見て回りました。形や大きさなど同じ種類でも千差万別、 まさにこれでもかというほどのバオバブパラダイスでした!
    ガイドさんに「バオバブはどうしてこんなにいろんな形があるのか?」ときいたら、 「It's naturally」と返ってきました。すべて自然にできたものです。

    バオバブの木は本当にふしぎです。
    そして日も暮れ、バオバブサンセットを見に、先ほどのバオバブ並木へ戻りました。
    世界中の観光客が高価なカメラをセットし、シャッターチャンスを狙っています。 日が沈むにつれ、バオバブのシルエットが浮かびあがります。
    バオバブは、これまで見てきたバオバブとは全く違う姿を現しました。 言葉がでないほど素敵な瞬間です。
    夕日が沈む最後の瞬間までしっかりと目に焼き付けてきました。
    さぁ、これでバオバブサファリは終わりかと思いきや、 この後、私はこれまでにない最高のバオバブ体験することになりました。
    「バオバブナイトサファリ」

    これは他のツアーではあまり扱っていない、特別なプログラムです。 21時頃、再び、バオバブ並木に車を走らせました。
    あたりに観光客の姿は見えません。

    満天の星空とバオバブの世界

    周りに電気や音もなく、あるのは数えきれない星とバオバブだけです。 星の輝きで夜空はぼぅっと明るくなり、バオバブのシルエットが夜空に照らされて浮かび上がっています。
    私にとっては、サンセットを超える世界でした。
    ガイドさんは「Baobab Star Dream」と呼んでいました。 このあたりでは、よく流れ星も流れるようです。
    あまりに星が多すぎ、南十字星すら見分けがつかず、 人間がものを見ることのできる視覚の限界さえ感じさせる星空でした。 それはまるで、宇宙に放り出されたかのような感覚に陥ります。
    感動をはるかに超えるようなバオバブ体験をし、 アラサー女子2人のバオバブサファリは無事に幕を閉じました。
    バオバブは時間帯によって本当にさまざまな姿を現します。 皆さんもぜひ、バオバブの世界を見に、モロンダバへ冒険してください!

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